脱サラ後のフリーランスが失敗したら再就職はできる?失敗を避ける方法も解説

脱サラ後に失敗しても会社員への再就職はできるのか?

フリーランス・個人事業主として独立した後、万が一、失敗してしまったら「再就職先がなくて路頭に迷うかも…」と不安に思う人は多いです。

独立後に再就職できるのかが不安で、なかなか独立する勇気を持てなかったり、無理してフリーランスを続けたりしている人もいるのではないでしょうか。

この記事を書いている私は、会社員から独立して個人事業主になり、その後、改めて会社員へ転職したキャリアを歩んできています。

「フリーランス・個人事業主 → 会社員」へ再就職できるのかについて、実体験をもとにお伝えしていきます。

☑ 独立することに興味がある会社員の方
☑ フリーランスという働き方に興味がある学生の方
☑ フリーランスで働いているが再就職も検討している方

上記のような方はこの記事を読むことで、今後のキャリアを選択するための参考になるはずです。

目次(タップで該当箇所へ移動) 非表示

  1. フリーランス・個人事業主として失敗しても再就職はできる!
  2. 独立後にフリーランスが失敗してしまう原因12選
  3. 独立後の失敗を避けるために意識すべき失敗対策10選
  4. 【実体験】私が独立後に会社員へ再就職した6つのリアルな理由
  5. フリーランス・個人事業主から会社員へ戻るメリット
  6. フリーランス・個人事業主から会社員へ戻るデメリット
  7. フリーランス・個人事業主が再就職を成功させるポイント
  8. 再就職後に会社員として上手く立ち回るポイント

フリーランス・個人事業主として失敗しても再就職はできる!

私自身、実際に「個人事業主 → 会社員」へ転職した経験があるため明確に言えますが、独立してフリーランス・個人事業主になってからでも会社員への再就職は可能です。

「万が一、上手くいかなかった場合にどこにも転職・就職できず路頭に迷ってしまう…」といったことはないので、その点は安心してください。

ただし、再就職ができるのは事実ですが「会社員 → 会社員」への転職と比較すると、相対的に不利になりやすい点だけは認識しておいた方が良いでしょう。

とはいえ、しっかり対策をすれば、問題なく再就職できるのは紛れもない事実です。

 

独立後にフリーランスが失敗してしまう原因12選

フリーランスとして上手くいかなかったとしても再就職することは可能です。ただ、当たり前ですが、できれば失敗せずに成功したいと考えていると思います。

そこで、ここでは独立した人が失敗してしまう原因として、よくある原因を解説します。

こういった失敗原因があることを事前に理解し、避けるように意識することで、不要な失敗を回避できるようになります。

 

そもそも仕事がゼロで収入がない

どんな仕事をして収入を得るのかも決めずに「まずは会社員を辞めて独立だ!」と勢いで独立してしまった人は、仕事がなく収入もないパターンで失敗していきます。

冷静に考えれば「本当にそんな人いるの?」と思うかもしれませんが、「会社を辞めて独立する」という行為は非常に勇気がいるため、とにかくまずは勢いで辞めることが目的になってしまう人は、実は少なくありません。

 

収入が不安定で、心も不安定になってしまう

独立後、最初のころは特に収入が不安定になりがちです。

会社員として今まで毎月一定のお給料をもらえていた人が、翌月から急に収入が不安定になってしまうと、精神的にはかなりダメージが大きくなります。

大抵の場合、独立後は一時的に収入が激減するため、心を強く持っていないと精神的にやられてしまいます。

 

資金繰りが上手くいかず立ち行かなくなる

独立後の収入が少なく、不安定になってしまった上に資金繰りがヘタクソだと、ほぼ100%事業が立ち行かなくなります。

お金の管理がずさん、固定費が多い、無駄なお金を使う、といった感じで、お金の管理が下手な人はかなり注意した方が良いです。

 

自己管理ができず体調を崩してしまう

仕事はもちろん、生活リズムに関しても、独立をすると自分の裁量でなんでも決められるようになります。

自由がある一方で、自由すぎるがゆえに自己管理ができなくなってしまう人も多いです。

仕事を自由に選びすぎてモチベーションが下がってしまう(精神的な乱れ)、起きる時間が自由すぎて生活リズムが崩れてしまう(身体的な乱れ)など、心身ともに調子を崩してしまう人もいます。

 

社会的信用が低いことが辛くなる

特に独立したばかりのときは、社会的な信用が低くなります。

クレジットカードやローンの審査が通らなかったり、周りの目が厳しかったりで精神的に辛くなってしまう人もいます。

また、他人と比較してしまう性格の場合、同年代の知人・友人が会社員として役職がついているのを見て、変な劣等感を抱いてしまう場合もあるかもしれません。

 

孤独に耐えられなくなってしまう

フリーランス・個人事業主は、良くも悪くも人間関係を自由に選べることが多いです。

孤独でもまったく平気な人にとっては気楽で良いのですが、他者とコミュニケーションを取ることが好きな人の場合、孤独に耐えられなくなってしまうこともあります。

ちょっとした仕事の愚痴や、辛いときに仕事の相談をできる相手がいないのは、思っている以上に孤独なものです。

 

仕事量が増え納期が遅れてしまう

自分ひとりで仕事をしていると、仕事量がパンパンになっても誰かがカバーしてくれるわけではありません。

一方で、収入が少ないのは精神的にきついため、普通は積極的に仕事を増やそうとします。

仕事が増えて収入が増えるのは嬉しいことですが、それに伴って仕事がキャパオーバーになってしまう場合もあります。

キャパオーバーになると納期に遅れてしまってその後の発注を頂けなかったり、仕事でパンパンになって心身のバランスを崩してしまったりする可能性も出てきます。

 

嫌な仕事ばかりでストレスをため込んでしまう

仕事が安定しないうちは、単価が低い仕事や本当はやりたくない仕事でも積極的にやっていかなければならないこともあるでしょう。

独立して「自分ひとりで仕事をしていこう」というくらいなので、理想の仕事のイメージを持っているフリーランスの方も多いと思います。

仕事に対する理想が高い人は、理想と現実のギャップでストレスをため込んでしまい、仕事自体が嫌になってしまう場合もあります。

 

そもそも仕事のスキルが低い

勢いで独立してしまう人に多いのですが、そもそもの仕事のスキルが低く、仕事を獲得できない人も一定数存在します。

スキルが低いため、応募段階で発注先から選定されにくくなりますし、仮に何らかの仕事を受注できても納品物のクオリティが低く、継続発注には至らないことが多いです。

「フリーランス」と名乗れば、誰でもその日からフリーランスになれてしまいますが、しっかりと収入を得るためには何らかのスキルが必須であることは覚えておくべきです。

 

スキルアップできずに仕事を失う

独立当初は何らかのスキルを持っていて仕事を順調にできる人であっても、その後も継続的にスキルアップしつづけないと仕事を失ってしまう可能性が出てきます。

スキルアップをしないと、より単価が安い発注先へ仕事が流れていってしまいかねません。

ただし、自分ひとりで仕事をやりながら、常にスキルアップし続けるのはかなりの努力が必要になります。

仕事をしながらスキルアップすることに、どこかのタイミングで疲れてしまう人もいます。

 

営業が苦手で仕事を獲得できない

クライアントワークが中心のフリーランスの場合、職種・業界にかかわらず、営業力は必須スキルです。

仕事を獲得する、単価を交渉する、条件交渉をする、といったすべての場面において営業スキルが必要になってきます。

フリーランスの場合、実務から仕事を獲得するための営業、経理処理まで基本的にすべてを一人で行わなければならず、自分が苦手な仕事もやらざるを得ません。

どうしても苦手意識が払しょくできずに、苦境に陥ってしまう人もいます。

 

コミュニケーション能力が低い

ビジネスモデルによっては完全に一人で完結できる仕事もありますが、大抵の仕事は相手先がいて初めて成り立ちます。

クライアントワークの場合は分かりやすいと思いますし、誰かとの協業やフリーランスのコミュニティで人間関係を築いていくためにもコミュニケーション能力が高いほうが間違いなく有利です。

圧倒的にスキルが高い・スキルの希少性が高い場合などは、相手があなたに気を使って合わせてくれますが、ほとんどの駆け出しフリーランスは自分が相手に合わせる必要が出てくるでしょう。

 

独立後の失敗を避けるために意識すべき失敗対策10選

先ほどのよくある失敗原因を意識しておくだけでも、独立後に失敗してしまう確率を減らすことは可能だと思います。

さらに失敗してしまう確率を下げ、フリーランス・個人事業主として成功するために、以下の失敗対策も意識しておくことをお勧めします。

以下の10項目は、私自身が独立して仕事をする中で「これをやっておいて良かった!」と思った内容と、逆に「これをやっておけば良かった…」と後悔した内容です。

独立後の失敗確率を下げるための生々しい情報として、参考にしてもらえると嬉しいです。

 

仕事の目途を立ててから独立する

本気で独立しようと考えているのであれば、会社員のうちから独立後の仕事をはじめてしまうことをお勧めします。

いわゆる副業として自分の事業も始めてしまうのが絶対に良いです。

すでに何社か仕事を獲得してから会社を辞めれば、独立初月から一定の売上・利益を確保できます。

「今の会社は副業が禁止だから…」とためらう人もいるかもしれませんが、どちらにしても独立する時はいまお勤めの会社を辞めることになるので、副業がバレたとしても辞めて独立をすれば良いだけです。

気にせず、自分の事業を着実に進めておくことで独立後の成功確率は高まります。

 

半年~1年分の生活費を貯蓄しておく

会社員として安定した収入があるうちに貯蓄しておくのは独立するための必須条件です。

最低でも半年分、できれば1年分の生活費を貯めておいてください。(個人的には1.5年分くらいが理想ですが、貯めるのに少しハードルが上がり、時間もかかると思うので半年~1年分としています)

ほとんどの場合、独立してからしばらくは「利益 < 生活費」となるはずです。

収入が安定するまでの期間として、半年くらいは見ておいた方が良いでしょう。

ただし、仮に半年で独立後の仕事が軌道に乗ったとしても、その時点で貯蓄がゼロになってしまっては、その後のトラブルに一切対応できなくなります。

だからこそ、できれば1年分くらいの生活費を貯めておくことを推奨します。

 

なお、ここで言う貯蓄は、いつでも使える“現金”を意味します。

iDeCoやNISAなどは資産ではありますが、現金としてはすぐに使えないため、いつでも使える現金として半年~1年分の生活費を貯めておきましょう。

 

独立前にクレジットカードを作っておく

独立した直後だと、クレジットカードの審査に通りにくくなります。

このため、会社員として社会的な信用力があるうちに、年会費無料のクレジットカードで良いので2~3枚作っておくことをお勧めします。

独立後、経費の支払いを管理するためにもクレジットカードは便利ですし、ポイントも溜まるのでお得です。

独立してから年会費が数万円かかるビジネスカードを作るのはコスパが悪いため、年会費無料の個人カードを作っておくのが良いと思います。

ちなみに、勘違いしている人も多いですが、ビジネスカードではない個人カードで経費の決済をしても問題ありません。(各カード会社の規約は要確認)

 

家計簿をつける習慣を身に着ける

収入と支出を正しく管理できない人は、独立に向いていません。(お金を稼ぐ能力がズバ抜けていて圧倒的に稼げる人は例外です)

「毎月どのくらいの生活費がかかっていて、いくらの収入があれば黒字になるのか」を正しく把握しておかないと、事業計画も立てることができません。

また、自分の生活費を把握できていないと、独立前に「いくら貯蓄をしておけば良いのか」も判断できません。

収入と支出を正しく把握するためには、家計簿をつけるのがもっとも良い方法だと思っています。

家計簿アプリ、Excel管理など形式は何でも良いですが、独立する前から収入と支出を1円単位まで把握する習慣を身に着けておくべきです。

 

固定費をできるだけ削っておく

独立したばかりの時は収入が少ない可能性が高いため、支出を抑える必要があります。

支出をコントロールするには固定費を削るのが早いです。

何をどこまで削れるかは人によると思いますが、可能な限りコストカットを行っておくことをお勧めします。

以下のような支出を、無理のない範囲で見直してみると良いでしょう。

  • 家賃(例:最寄り駅から遠い物件や郊外・地方へ引っ越す)
  • 通信費(例:格安SIMに切り替える)
  • サブスク費用(例:あまり使っていない動画見放題サービスを解約する)
  • 生産性の少ない付き合い(例:意味のない飲み会へ行かない)

 

仕事環境を整える

自宅で仕事をするのであれば、デスクや椅子に投資して仕事しやすい環境を整えると良いと思います。

例えば、私の場合、独立する直前まで自宅にこたつのテーブルしか持っていなかったのですが、独立したタイミングできちんとパソコン用のデスクを買いました。

パソコンを使った仕事をする場合、こたつテーブルでは腰を痛めてしまうと思ったからです。

無理をして価格がすごく高い椅子を買う必要はありませんが、最低限、快適な仕事環境への投資は必要だと思っています。

また、自宅でどうしても集中できないのであれば、コワーキングスペースやレンタルオフィスの利用を検討してみても良いかもしれません。

ただし、自宅とは別に仕事をする場所を借りる場合、あまり固定費をかけ過ぎないように気を付けてください。

 

同じ境遇の仲間を見つけて繋がる

仕事の悩みや相談をできる、同じ境遇の仲間を見つけておくのも良いと思います。

仕事が上手くいかないときなどに、自分ひとりで抱え込んでしまうのではなく、同じ境遇の人と悩みを分かち合えるだけでストレスは軽減されます。

一つ注意点としては、できるだけ利害関係がない相手のほうが良いです。

仕事仲間、発注先、発注元といったお金が絡む関係性だと、フラットに悩みを相談したり、愚痴をこぼしたりするのが難しいからです。

利害関係者だと、相手からのアドバイスが「あなたのことを真剣に思って」というよりも、「相手にとって結果的に利益になるようなアドバイス」をされてしまう可能性も出てきます。

また、利害関係がある場合、友人としての関係性を壊したくないために仕事の部分で遠慮してしまったり、逆に仕事のギクシャクが友人としての関係性に悪影響を与えたり、といったことはあり得る話です。

このため、“仲間”という意味では、個人的には利害関係がない相手と付き合うのが良いと思っています。

 

規則正しい生活をつづける

独立後は自由な時間に起きて、自由な時間に寝る生活が手に入ることもありますが、会社員時代と同じように規則正しい生活を送ることを強くお勧めします。

生活リズムが不規則になると、心身の健康、仕事へのモチベーションに悪影響を与えます。

私自身の体験談として、生活リズムが不規則になってしまった時期は仕事へのモチベーションも低下しがちで、規則正しい生活をしているときのほうがモチベーションが安定していました。

 

常にスキルアップすることを心がける

独立すると、自分自身でスキルアップのための自己研鑽をしないといけなくなります。

スキルアップの機会・成長の機会は誰かから与えられるものではなく、自ら作り出さなければいけなくなるのです。

フリーランス・個人事業主の場合、会社のように組織でノウハウが溜まっていくわけでもなければ、研修・勉強会を用意してくれるわけでもないため、自ら学ばなければスキルは相対的に下がる一方です。

自己研鑽をつづけるのは大変なことですし、場合によってはお金もかかりますが、仕事を得続けるためには必須だと考えます。

 

いつまでにいくら稼ぐのか明確な目標を設定する

独立後は、まず自分自身の生活費以上の収入を得ることを目標にすると思います。

これに関して「いつまでに、いくらの収入を得られるようになりたいか」の目標を明確に立てることをお勧めします。

明確な目標がないと、いつまでに、何を、どれくらいやったら良いのかが分からないため、努力の量・質が合っているのか判断できなくなります。

現実的な話をしてしまうと、明確な目標を立てたからといって、その計画通りにいくことのほうが少ないでしょう。

しかし、目標すら立てなければ「計画通りにいっているのかどうか」、「何がどれくらい足りていないのか」すら分かりません。

明確な目標設定は、上手くいくかどうかも大切ですが、理想と現実のギャップを埋めるための指標としても必須になります。

 

【実体験】私が独立後に会社員へ再就職した6つのリアルな理由

ここまで、独立後のよくある失敗原因と、失敗しないように対策をお伝えしてきました。

それらを踏まえて、私自身が「なぜ独立したあとで会社員へ戻ったのか」をお伝えすることで、この記事があなたにとって、よりリアルな情報源になると思っています。

以下のような理由があり、私は個人事業主から会社員へ転職しました。

もしかすると、あなたも独立後にこういった理由で会社員へ戻りたくなるかもしれないので、事前にリアルな体験談を知っておくと今後の参考になるかもしれません。

 

収入の波が大きいことに不安を覚えたから

私の場合、個人事業主として4年ほど仕事をしていましたが、その期間の中では仕事が上手くいっていた時もあれば、そうでない時もありました。

収入的に苦しい時期は当たり前のように精神が削られるのはイメージしやすいと思いますし、それはイメージ通りです。

一方で、意外と知られていないこととして、上手くいっている時もそれはそれで不安があるものです。

単月で見れば、大きく収入を得られた月であっても「この売上・利益が来月も続くんだろうか…」といった不安が芽生えます。

私が精神的に弱いだけと言えばそれまでかもしれませんが、独立をして仕事をしている人の中には、同じような感情を抱く人も多くいました。

私が会社員へ転職した理由として、もっとも大きいのは、この収入面に対する不安だったというのが本音です。

 

貯蓄・資産運用がやりにくく将来の計画が立てづらかった

収入が不安定で変動が大きいと、貯蓄や資産運用もやりにくくなります。

「毎月○万円を必ず貯蓄する」、「毎月○万円は積立投資をする」といったことが収入が不安定だと、かなりやりにくいのです。

20代前半くらいであれば、将来の計画などゆっくり考えていっても良いかもしれませんが、当時の私は「そろそろ将来についても考えなければいけないな」という年齢になっていたこともあり、会社員へ転職することを決意したのでした。

会社員に再就職してから改めて思いましたが、毎月定額での貯蓄・資産運用は、会社員の安定した収入の方がやりやすいのは間違いありません。

 

結婚を考えるようになった

年齢的に「そろそろ結婚しようかな」と考えていたのも、個人事業主を辞めるキッカケの一つになりました。

結婚するのであれば、当然収入は安定していた方が良いと思いましたし、相手の親御さんや自分の親に心配をかけたくないな、とも考えました。

世間からすれば「独立して仕事をしている」というのは、大抵の場合、不安要素しかありませんからね…。

 

自分の能力に限界を感じた

独立して半年~1年くらいで見切りをつけてしまうのは「まだまだこれからでしょ!」と思う一方で、私の場合は4年近く個人事業主として仕事をしている中で、「これ以上、業績を伸ばすのは難しいのでは?」という気持ちがあったのも正直なところです。

あと1年、2年と続けていっても、これ以上伸びていくイメージが持てなくなっていました。

もちろん、これは私自身の能力・胆力・度胸といったものが足りなかっただけの話ですが、そのまま事業を続けていっても、今よりも良い結果は得られないと思うようになっていました。

 

仕事に対してポジティブな妄想ができなくなった

誰しも独立当初はそうだと思いますが、私もこれから実現できる未来にワクワクしていました。

「あんなことをやったら儲かるんじゃないか!」、「いついつまでに、売上・利益を○○○万円まで持っていくぞ!」などです。

独立して仕事をすることは、あまり普通ではないキャリアを選択することだと思っています。

普通ではないキャリアは孤独です。

孤独の中で「自分がやっていることは、きっと正しいはずだ」と思うためには、未来に対してポジティブな感情を持つしかないと思っています。

そんな中で、当時は仕事に対してポジティブな妄想ができなくなってきていたため、そろそろキャリアを変えようかな…と考えることも多くなりました。

 

仕事に求めるモノが変化してきた

私が独立した理由はいくつかありますが、理由の一つとして「独立すること自体が目的だった」というのは大きかったです。

その後、独立して仕事をしていく中でやりたい事・実現したい事などが生まれてきたのですが、個人事業主の最後のころは仕事に対する考え方や求めるモノが、独立当初とは変わってきていることに気づきました。

仕事に求めるモノが変わるのは、働き方にかかわらず、普通にあり得る話だと思います。

例えば、バリバリにキャリア突き進んでいた人が、家庭を持って子供ができたからワークライフバランスを重視するようになった、などです。

私の場合も、自分なりに仕事に真剣に向き合い、年齢も重ねたことで、仕事に対する考え方が変わっていきました。

そして、その当時の考え方では「会社員として働くのも悪くないかな?」と思うようになったのです。

 

フリーランス・個人事業主から会社員へ戻るメリット

私なりに色々と考えた結果、個人事業主から会社員へ転職したわけですが、いざ会社員へ戻ってみてメリットを感じることも多々ありました。

今後、もしあなたが「フリーランス・個人事業主 → 会社員」へ転職することを検討する場合には、こんなメリットがあるというのも一つの参考材料にしてみてください。

 

毎月の収入が安定する

毎月、決まった金額のお給料がもらえるのは会社員の大きなメリットです。

金額が決まっていれば、先取り貯蓄や毎月一定額の積立投資などもやりやすくなります。

また、収入が安定することで精神的にも健やかに暮らすことができます。

会社員の場合、極論とてつもなく大きなミスをしてしまったとしても、翌月から給料が半額になることはまず起こりえないと思います。

しかし、フリーランスの場合、大きなミスが即自分の収入減に繋がります。

このように収入が安定するのは、会社員であることの最大のメリットと言っても良いと思います。

 

社会的な信用力が高くなる

所属する会社の規模にもよりますが、大抵の会社員はフリーランス・個人事業主よりも社会的な信用力が高くなります。

クレジットカード・ローンの審査なども通りやすくなります。

また、人によっては親族・友人・知人に対する見え方が良くなることも多いでしょう。

 

強制的に規則正しい生活が送れる

会社員の場合、出社時間が決まっていることがほとんどのため、規則正しい時間に起きる生活が強制的に手に入るのは意外なメリットです。

フレックス制度の会社であっても、まったく何も決まっていない状態よりは規則正しい生活を送ることになるでしょう。

私はどちらかと言うと朝が苦手な人間なので、強制的に朝早起きをしなければいけない環境のほうが規則正しい生活を送りやすくなります。

早起きしなければいけないのはデメリットでもあるのですが、健康面を考えればメリットの方が大きいように感じます。

 

サボっても収入に影響しにくくなる

私のような凡人の場合、日によっては仕事のモチベーションが上がらない日もあります。

そんな時、会社員であれば1日くらい少し手を抜いて仕事をしても、収入へ影響することはほとんどありません。

しかし、フリーランス・個人事業主の場合は仕事をサボってしまえば、それは収入が発生していない時間を過ごすことになります。

当然、会社員でもずっとサボり続けていたら、減給されたり、最悪はクビになったりするでしょう。

ですが、たまにやる気が出ない日に、ゆるく仕事をしても収入に影響が出ないのはメリットの一つです。

 

自分の仕事に集中しやすくなる

よほどの零細企業やベンチャー企業でもない限り、会社組織は分業制になっているため、自分のメインの仕事に集中しやすくなります。

営業職であれば営業活動に専念できますし、デザイナー職であればデザインに集中できます。

フリーランス・個人事業主の場合は、書類の整理・経費処理など、メインの仕事ではないことまでやらなければいけません。

自分が得意な事、好きな事に集中しやすいといった意味では、組織の中の方が仕事がしやすいこともあります。

 

スキルアップしやすくなる

組織として仕事をしていれば、組織に知見が溜まっていき、自然とスキルアップにつながる環境も手に入りやすくなります。

仕事で分からない事に関しても、同僚や上司に聞いて解決することもできると思います。

また、会社の方針によっては会社が経費を負担して研修や勉強会を実施してくれることもあるでしょう。

いざ独立してみないと気づけないことですが、会社組織というのはスキルアップしやすい環境が整っているのです。

 

フリーランス・個人事業主から会社員へ戻るデメリット

独立して仕事をしていた環境から会社員へ戻ることに関して、メリットがあれば、当然デメリットもあります。

ここでは、私が実際に会社員へ転職して感じたデメリットについてお伝えします。

人それぞれ、メリット・デメリットの重みは異なると思いますので、最終的には自分なりの価値基準でメリット・デメリットを比較し、キャリアを選択するのが良いと思います。

 

収入の上限が決められてしまう

会社員は毎月のお給料を安定してもらえる半面、年収の上限が決まってしまうケースがほとんどです。

インセンティブ制度がある会社で、かつ、インセンティブの上限が存在しない場合など一部の例外を除けば、「年収○○○万円」というのが決まってしまいます。

会社設立以来の著しい業績を上げた場合でも、大きな利益を生み出した場合であっても、翌月の給料がいきなり10倍になることはまずあり得ません。

一方で、独立して仕事をしている場合、ビジネスの結果に対する報酬に上限はなくなります。

実現できるかどうかはさておき、理論上は青天井で収入を上げていくことができます。

そういった“夢”がなくなってしまうのは、会社員の大きなデメリットでしょう。

 

自由が少なくなる

会社組織で働く手前、働く時間・仕事内容・仕事の方針など、自由が少なくなるのはデメリットとしてあります。

「この仕事はやりたくないな」と思っても、組織の方針で嫌々やらなければならない事も出てきます。

中には、自分のビジネス哲学や価値観に反するような仕事をしなければいけないシーンもあるかもしれません。

 

人間関係のストレスが多くなる

フリーランス・個人事業主の場合、好きな人とだけ人間関係を作っていくこともできます。

ノリが合わない人、苦手な人とは仕事をしなければ良いだけだからです。

一方で、会社員の場合、苦手な人がいたとしても、同じ部署や連携せざるを得ない部署であれば、当たり障りのない人間関係をつくっていく必要があります。

また、会社員の場合、必然的に人付き合いも多くなりますので、人間関係のストレスはほぼ間違いなく多くなるでしょう。

 

理不尽な仕事をやらざるを得ない場合もある

フリーランス・個人事業主として自分で仕事をし始めると、大なり小なりビジネス全体を考えられるようになります。

その状態で会社組織に入ると、「この仕事って無駄なんじゃないか?」、「もっと効率的なやり方があるよね?」といった仕事を見た時に、大きなストレスを感じるようになります。

ただ、すでに確立された仕事のやり方を変えるのは難しいことも多く、個人でやっている時のように自分が「変えたい」と思ってすぐ変えられるようなものでもありません。

その意味で、納得がいかない仕事や理不尽に感じてしまうような仕事をやらざるを得ない場面も出てきます。

「そういうものだ」と割り切ることができれば、なんてことはないのですが、慣れるまではストレスを感じると思います。

 

フリーランス・個人事業主が再就職を成功させるポイント

すでに独立をして仕事をしている人が、会社員へ転職・再就職をしようと思った場合は「会社員 → 会社員」への転職とは少し違った点を意識する必要があります。

これらを意識しておかないと、再就職が難しくなってしまいますので注意が必要です。

 

フリーランスに対する世間の偏見を受け入れる

残念ながら、フリーランスに対してネガティブな印象を持っている人も多いのは客観的な事実です。

実際、私自身が独立していた状況から会社員への転職活動をしていた際に、偏見の壁にぶち当たることが多くありました。

このため、下記のようなネガティブな印象がある事実を認識した上で、その印象を払拭できるように面接の場で立ち振る舞うことが重要になってきます。

  • 協調性が足りない人なのではないか。
  • また独立してすぐに辞めてしまうのではないか。
  • (自由に働いている印象から)時間やルールを守れるのだろうか。
  • 会社組織に馴染めるのだろうか。

 

経験を評価してくれやすい会社に応募する

フリーランス・個人事業主の人が企業へ中途採用の応募をするときに、その経験を評価してくれやすいのはスタートアップ企業・ベンチャー企業です。

スタートアップ企業・ベンチャー企業は、仕事に対する主体性が求められるため、主体的に仕事をしている人を高く評価してくれる場合が多いです。

「フリーランスとして仕事をしている」という経歴だけで、主体性がある人だと伝わります。

一方で、いわゆる大企業からはフリーランスの経歴は評価されにくくなる傾向があります。

主体性がありすぎるために、大きな組織に馴染めない、組織の歯車として動くことができないという偏見を持たれてしまいがちだからです。

 

書類選考・面接対策をしっかり行う

どのような立場の人であっても共通して言える転職成功のためのポイントですが、書類選考対策・面接対策はしっかりと行うことをお勧めします。

特に、今まで転職活動を行ったことがない人の場合、対策には十分な時間をかけた方が良いです。

私の場合、1回目の転職は「会社員 → 独立」だったので、“一般的な転職活動”を初めてやったのは2回目の転職時(独立 → 会社員)でした。

この時は、履歴書・職務経歴書の作成から面接対策まで分からないことだらけでしたので、じっくりと時間をかけて対策を行いました。

 

謙虚な気持ちで転職活動を行う

独立して仕事を行い、ご飯を食べられていたのであれば、ビジネス力は一般的な人よりも高いと思います。

それこそ、転職面接で出てくる面接官よりも、あなたのほうがビジネス戦闘力は圧倒的に高いでしょう。

そんな中で職歴・スキル・実績を判断されることに対して、ストレスを感じることもあると思います。

それこそ、フリーランスに対する謎の偏見から面接の場で不快な思いをすることもあるかもしれません。

ですが、ここは謙虚になって“採用していただく”という気持ちで転職活動を行うのが良いです。

 

再就職後に会社員として上手く立ち回るポイント

一度、フリーランス・個人事業主として自由な働き方を覚えてしまうと「会社員へ戻った時に、きちんと働けるんだろうか」と不安に感じる人も多いと思います。

かくいう私も、久しぶりに会社組織に所属したときは不安でいっぱいでした。

ただし、下記のポイントを意識することで、その後の会社員ライフも順調に過ごすことができています。

最後に、再就職したフリーランス・個人事業主の人が、会社員として上手く立ち回るためのポイントを解説しておきます。

 

プライドを隠して謙虚になる

自分ひとりでビジネスを行い、しっかりと売上・利益を作れていたのであれば、フリーランス・個人事業主としての経歴にプライドを持っていると思います。

自信を持つのは良い事なので、そのプライドを捨てる必要はありませんが、会社員としては隠しておいた方が生きやすくなります。

会社組織の中にはいろいろな人がいるので、独立していた経歴に対して偏見を持つ人もいるかもしれません。

そういう人に対して「自分は独立してビジネスをやっていたんだ」とアピールしたら、鬱陶しく思われるだけですし、人間関係が悪くなります。

それこそ、もし「独立していたなんて凄いですね!」と褒められたとしても、「いやいや、自分なんて大したことないです…」くらいに謙遜しておくほうが無難です。

 

自ら積極的にコミュニケーションを取る

フリーランスとして働いていたと聞くと「人間関係が苦手な人なのではないか」といった偏見を持たれることも多いです。

要は、絡みづらい人だと思われてしまうリスクがあります。

このため、自ら親しみやすい人物であること、話しかけやすい人物であることをアピールするために、こちらから積極的にコミュニケーションを取っていったほうが良いでしょう。

コミュニケーションに苦手意識があり、自ら話しかけるのができなかったとしても「ハキハキと自分から挨拶をする」、「目を見てきちんとお礼を言う」など、人間関係の基本中の基本を守っておくだけでも良い印象を与えられます。

 

相手のやり方・考えを受け入れるようにする

自分ひとりで仕事をしていた経験があると、自然と物事を広く、高い視点から見られるようになっていると思います。

その状態で久しぶりに会社組織に入ってみると、非効率な仕事や無駄な手順が目に付くことがあると思います。

しかし、それをいきなり指摘してしまったら、確実に嫌われて会社で居場所がなくなります。

特に最初のうちは「自分はよそ者である」くらいの意識を持って、既存のやり方に対しては「そういうものである」と割り切って考えるべきです。

また、同僚や上司の考えが見当違いだと思っても、一旦、受け入れることを心がけましょう。

あなたの意見が100%正しかったとしても、今までのやり方・考え方を否定されるのは決して気持ちの良いものではありません。

入社した会社のやり方を変えたいと思ったのであれば、その会社に十分馴染んでからでないと反感を買うことになります。

 

以上のことを意識しておけば、フリーランス・個人事業主として働いたのちに会社員へ戻ったとしても、上手く馴染んでいけると思います。