「フリーランスに興味があるけど、いざ独立して失敗したら、その後の人生はどうなるんだろうか…」
「独立して失敗したら再起不能になるんじゃないか…」
私自身、会社員から独立起業をする前は上記のような不安を持っていました。
そこで、いま同じような不安を持っている方へ向けて、会社員 → 独立 → 会社員というキャリアを歩んできた私が「フリーランスとして失敗した後の人生がどうなるのか?」をリアルな実体験としてお伝えします。
フリーランスとして失敗しても会社員へ再就職すれば生きていける
結論からお伝えすると、万が一、フリーランスや個人事業主になって仕事がうまく行かなくなっても、人生が終わるようなことはありません。
どこかの会社へ再就職・転職をして会社員として仕事をすれば普通に生きていけます。
私自身も個人事業主として4年以上、仕事をしていましたが、いろいろな事情もあって転職活動をして会社員へ戻り、いま現在も会社員を続けています。
当時、交流があったフリーランスの方々の中にも、自身の事業がうまく行かなくなってしまい、いまは会社員として活躍されている方も少なくありません。(もちろん、ずっとフリーランスとして活躍し続けている方もいます。)
ですので、フリーランスとして仮に失敗しても、困窮して生活できなくなってしまうようなことはないので安心してください。
フリーランス・個人事業主が会社員へ転職するのは可能
私自身が実際に個人事業主から会社員へ転職をしているので確実に言えることして、フリーランス・個人事業主から会社員へ転職することは可能です。
ただし、会社員 → 会社員への転職よりも相対的に不利にはなりがちなので、その認識だけは持っておいたほうが良いでしょう。
「フリーランス・個人事業主から会社員へ転職する実情」については、下記の記事でも詳しく解説しています。
少し不利だとはいえ、「再就職先が一つもない…」といった絶望的な状況になることはほとんどないと思います。
フリーランスのよくある8つの失敗原因
会社員からの独立後に万が一うまく行かなくても、再就職という選択肢があります。
しかし、できれば無駄な失敗は避けて、フリーランスとして成功したいと思っているはずです。
独立して仕事をしていた当時の私は、周りにもフリーランスの方が多かったため、よくあるトラブルや失敗原因を目の当たりにしてきました。
これらのよくある失敗の原因を事前に知っておくことだけでも、不要な失敗は避けられると思います。
そもそも仕事がなくて路頭に迷う
何も考えずに勢いで独立してしまった人の中には「そもそも仕事がなくて、収入がありません…」という人が一定数存在します。
独立をするのは勇気がいることなので、勢いは大切なのですが、勢いがあることと無計画であることは別です。
「勢いで独立したものの、半年間無収入で特に仕事もやっていません」というフリーランスの人に出会ったことがありますが、これだとフリーランスではなく、ただの無職です。
十中八九、貯金が尽きたタイミングで会社員へ戻ることになります。
取引先とのトラブルに巻き込まれる
企業から仕事を受託して納品するような仕事をしているフリーランスの方は、この手のトラブルに巻き込まれることが多いです。
例えば、、、
- 納品しても報酬が支払われなかった
- 報酬は支払われたが支払いまでの期間が長すぎた
- 当初の契約内容を大幅に超える要求をされた
- 過剰な値引き交渉をされた
フリーランスはどうしてもビジネスの場で弱い立場になりがちです。
こういったトラブルが起きる可能性も事前に想定しておきましょう。
自己管理ができず潰れてしまう
フリーランスの場合、自分の裁量で自由に仕事ができるようになる反面、自分で自分自身の仕事を管理する必要が出てきます。
会社がタスク管理をしてくれるわけでもありませんし、上司が進捗のリマインドをしてくれるわけでもありません。
自己管理がうまくない場合、タスク過剰になってしまって仕事が終わらず、納品が遅れてしまったり、仕事に忙殺されたりする可能性があります。
これにより、仕事面・体調面・精神面で参ってしまう人が少なくないのも事実です。
健康管理が疎かになって生活リズムが崩れる
先ほどの自己管理とも関係しますが、フリーランスの人は生活リズムが崩れがちです。
「目覚ましをかけずに好きな時間に起きられる生活」と聞くと、多くの人は魅力的に感じると思います。
実際、私自身も朝は苦手ですし、個人事業主になる前はそんな生活に憧れを抱いていました。
ただ、いざ起きる時間や寝る時間の制約がなくなると、かなり自分に厳しい人以外は生活リズムがぐちゃぐちゃになります。
それこそ、夜中の3時に寝て昼の12時過ぎに起きる……みたいな生活ができなくもないのですが、その生活が体に良いわけもありません。
睡眠に関する本で読んだことがありますが、科学的にも人間のからだは「夜に寝て朝起きる構造」になっていて、不規則な生活リズムは百害あって一利なしらしいです。
生活リズムが崩れると、体調や仕事へのモチベーションにも悪い影響が出てきます。
収入が安定せず不安に押し潰される
多くのフリーランスは、会社員とは異なり、収入の変動が大きくなります。
確かに会社員時代よりも収入が多くなることもあるでしょう。
しかし、ずっと高収入の状態をつづけることは想像以上に難しく、ほとんど収入が得られない月も出てくる可能性は十分あり得ます。
不思議なもので、収入が多いときは「今月は稼げたけど来月は稼げるんだろうか…」と不安になり、逆に収入が少ないときは当たり前のように不安になります。
結果的に収入の大小にかかわらず、精神的には不安定になりがちです。
収入の波が精神的に辛くなってしまい、フリーランスを辞める決断をする人は多いです。
社会的に弱い立場なのが辛くなる
取引先との関係性でもそうですが、社会保障の観点でもフリーランスは立場が弱くなりがちです。
例えば、年金についても会社員であれば「国民年金+厚生年金」の二段構えになっていますが、フリーランスの場合は特に何もしなければ「国民年金」だけです。
将来的に「年金がもらえるのかどうか?」といった議論はあるものの、現状の制度が存続していれば、会社員の人よりも貰える年金額は少なくなります。
また、失業保険もなければ、有給休暇もないため、もしもの時のセーフティーネットは会社員よりも不十分になります。
怠けてしまい仕事を失ってしまう
自分自身で仕事を選んだり、仕事を組み立てたりできる一方で、仕事に対するモチベーションが上がらず、怠けてしまうフリーランスの人もいます。
会社員であれば、上司から注意を受けたり、同僚から叱咤激励されたり、といったことでモチベーションを回復できるかもしれません。
さらに言えば、モチベーションが下がっている時期も会社員であればお給料はもらえます。
しかし、フリーランスの場合、モチベーション低下によって仕事をさぼってしまうと、即収入減につながります。
クライアントワークであれば、契約を打ち切られてしまうリスクも出てくるでしょう。
スキルアップの勉強を怠ってしまう
会社員であれば、研修や学習の機会を与えてもらえますが、フリーランスの場合は自己研鑽をしてスキルを磨き続けるしかありません。
主体的に自己投資・自己学習ができる人ならいいですが、これが苦手だと気付いた時にはスキルが古くなってしまっていることもあります。
積極的に学習をすることで、やっと現状維持ができているようなイメージです。
さらに上を目指そうと思ったら、人よりも多く学習をしてスキルアップをし続けなければなりません。
休まずに努力し続けることに対して疲れてしまう人も出てきます。
【体験談】私自身が独立後に失敗した5つの原因
先ほどの8つの失敗原因は、大なり小なり私も感じていたことですが、割と一般的にも言われている事だと思います。
ここからは、私が独立をして個人事業主・フリーランスとして仕事をしていた中で「ここをもっと改善できたのでは?」と思っている失敗原因についてお伝えします。
実体験を通じて感じた失敗原因ですので、これからフリーランスになる人にとっては何か参考になるのではないかと思います。
一つの収入源に頼りすぎてしまった
私の場合、ある一つの事業からの収入が、自分の収入の8~9割を占めていました。
当時の私は「このビジネスからの収入が下がってしまったらまずいだろうな…」と頭ではわかっていたものの、正直、そこから得られる収入に慢心してしまっていました。
例えば、クライアントワークをやっているフリーランスの方でも、一つの発注元から大きな案件を受託できていたら、そこに付きっきりになってしまうことはあると思います。
しかし、一つの収入源に頼ってしまっていると、何らかのトラブルでその収入源が細くなった時に一気に立ち行かなくなってしまいます。
私の場合は、まさにこれが起きてしまったことで、収入面において非常にキツイ状況に追い込まれてしまいました。
一つの収入源を伸ばし切れなかった
先ほどの話と少し矛盾するかもしれませんが、一つの収入源に頼りすぎるのは良くない一方で、まずは一つの大きな収入の柱を作るのは大切だと考えています。
私の場合、当時、自分の収入の8~9割を占めていたメインの収入源も金額としては決して大きいものではありませんでした。
ここをもっと太く、強い収入源に育てることができていれば、その後の事業展開は良い意味で大きく変わっていたと思っています。
一つの収入源に頼りすぎるのはNGですが、一つの“大きな収入源”は安心感に繋がるので、積極的に作っておくべきということです。
無駄なプライドがあった
フリーランスとして収入が安定してきたら「○○の仕事はしない」といった形で、仕事をえり好みするのも問題ないと思いますし、むしろ、良い事だと思います。
しかし、収入が少ない、安定していない独立当初から仕事をえり好みしてしまうのはお勧めしません。
私の場合、いま考えれば無駄なプライドのようなものがあったのかもしれません。
手堅く稼げるであろう自分のスキルを捨てて、まったく別のことで収入を得ようとしていました。
結果的にそれまでにやってきた仕事とは全く別の収入源を作ることができましたが、いま考えれば、無理をしてまで過去に培ってきたスキルを捨ててしまうこともなかったのかなと思っています。
例えば、あなたが会社員として得たスキルがあるのなら、独立してからまったく同じスキルを活かして収入を得てもいいと思うのです。
それを「単なる会社員でやっていたことの延長」と考えるのではなく、「手堅い稼ぎ方」と割り切ってやっていくのも良いでしょう。
新しいことに挑戦したいのであれば、手堅い収入源を確保しつつ、新しいことにも挑戦していった方が結果的には全体で上手くいくはずです。
自分を律することができなかった
独立して仕事をしていた時期は、生活リズムは崩れがちでしたし、仕事へのモチベーションにも波がありました。
単純に「自分自身に甘かった」わけです。
しかし、誤解のないように言っておくと、私が世間的にとてつもなくだらしない人間かというと決してそんなことはないと思います。
むしろ、会社組織で働いている時は、どちらかと言うと自分に厳しく、自らを律することができる人間です。
つまり、会社組織で他人の目がある状態で仕事をしているのと、自分ひとりですべてを決定し、自分自身を律して仕事をするのではまったく異なるのです。
たとえ、あなたが会社組織の中で自分に厳しく仕事に取り組めるからと言って、それはイコール独立してフリーランスになってからも自分に厳しく仕事をして行けるとは限らないということです。
明確な目標と熱い情熱を持てていなかった
私が今までに見てきた起業して成功している方々は「明確な目標」や「情熱」を持っている事が多かったです。
目標と言っても別にポジティブなものばかりではなく、「自分は絶対に会社員には戻りたくないから独立して成功するんだ!」といった若干ネガティブなものも含めてです。
一方の私は、この辺りの目標や何かを絶対に実現したいといった情熱は薄かったように感じます。
なぜ、これらが必要かと言うと、独立して仕事をしていれば必ずと言っていいほど苦しい時期が訪れるからです。
そのときに踏ん張って頑張り続けられるのは、自分の中にある「明確な目標」や「情熱」があるからこそです。
これがないと、心が折れてしまう原因になりますし、最後の最後で踏ん張りがきかなくなってしまうものなのです。
フリーランスとして失敗を避けるための5つの対策
ここまでフリーランスや個人事業主が失敗してしまうよくある原因と、私の実体験を通じた失敗原因・注意点をお伝えしてきました。
それらを踏まえて、これからフリーランスを目指す方や駆け出しのフリーランスの方が「何を考えて、どう行動すれば失敗を避けられるのか?」について解説していきます。
仕事の目途を立ててから独立する
独立してから仕事を作っていく、取っていくよりも、独立した時点である程度の収入が生まれる仕組みを持っている、クライアントとの契約が取れている状態を作っておくのがベストです。
会社員から独立してフリーランスになる人の場合、会社員をやりながら副業として自分の仕事をある程度まで軌道に乗せておくことが大切です。
仮に軌道に乗っていなかったとしても、せめて計画や方向性を明確にしておき、そこへ向かって努力している状態は最低限必要だと思います。
当たり前のような話に聞こえるかもしれませんが、勢いで独立してしまって、いざ独立してから「何から始めよう…」と悩んでしまう人は意外と多く存在します。
取引先は複数に分けてリスクヘッジする
クライアントワークをする場合は、取引先・契約先を複数持っておくのが鉄則です。
一つの取引先だけだと、入金トラブルがあった時や相手の会社の経営が傾いた時に、一気にあなたのビジネスも苦境に立たされます。
また、自分自身で事業を作っていく場合でも、一つのビジネスモデルだけに頼るのではなく、収入源を複数に分けておくことをお勧めします。
起床時間を固定して規則正しい生活を心がける
体調面・精神面を安定させるために、朝起きる時間はきっちりと決めて、それを守った方が良いです。
「夜は人間らしい時間に寝て、朝は人間らしい時間に起きる」
当たり前のことですが、これをやるだけで体調面・精神面が安定しますし、仕事への集中力も高まります。
確かに、自由な時間に寝て起きられるのがフリーランスのメリットでもあるのですが、毎日自由な時間に寝ていると確実に悪い影響が出てきます。
このため、たまに「平日だけど朝方まで飲もう!」といった感じで羽目を外して翌日寝坊する、といったことはありだと思いますが、それを毎日やるのは仕事に悪影響なのでやめた方が良いと思います。
独立前に貯金をしておく
独立する前に、半年~1年間は無収入でも生活していけるくらいの貯金を持っておくことをお勧めします。
よほど才能がある人なら、独立後3ヶ月以内で生活できるくらいの収入が安定することもあるかもしれません。
しかし、大多数の人は食べられるようになるまで半年~1年くらいは時間がかかると思います。
「半年間、継続していれば良い結果が出た状況」があったとしても、貯金がないと3ヶ月であきらめざるを得ず、良い結果を得られなかった…といった事態も起きかねません。
個人的には「半年~1年間くらいの生活費」は最低ラインだと思っていて、貯金は多ければ大きいほど大胆な勝負ができるようになるので、できる限り貯金をしておくと良いでしょう。
常に自己投資をしてスキルアップを心がける
独立後の心構えになりますが、常に自己を磨き続ける意識を持ち、実際に学習し続けることも大切です。
会社員であれば、上司からの指導や同僚からのナレッジ共有、社内・社外研修を受けさせてもらえる、などあるでしょう。
会社組織に所属している場合、ある意味、受動的であっても半ば強制的に知識を身に着ける機会が用意されているものです。
一方で、自分ひとりで仕事をしているフリーランスの場合、自らスキルアップを心がけなければ、最新の技術・スキルに追いつけなくなります。
常に自ら学習するのが好きな人にとっては、普段から当たり前のようにやっていることかもしれませんが、今まで以上に自己学習を意識する必要が出てきます。
これからフリーランスを目指す人に考えて欲しい事
おそらく、この記事を読んでいる人の中には、これからフリーランスを目指している人も多くいることでしょう。
そんな方々へ向けて、最後にフリーランスになる前に改めて考えて欲しい事をお伝えできればと思います。
万が一の時のプランを考えているか
当然、成功を目指して独立することになると思いますが、何が起きるのかわからないのが人生です。
少しシビアな話をすると、独立して成功する人と、そうでない人の割合で言えば、間違いなく後者の方が多くなります。
このため、万が一上手くいかなかったときの人生のBプランについては、常に持っておいた方が良いと考えています。
「不退転の覚悟」も大切ではあるのですが、漠然とでも万が一の時のプランを考えておくと、精神的に楽です。
クレジットカードは複数枚もっているか
最近ではフリーランスが一般的になってきた関係で、フリーランスになったばかりの人でも作れるクレジットカードも増えてきていると思います。
とはいえ、やはり会社員の人と比べれば、駆け出しのフリーランスはクレジットカードを作れない可能性も高いですし、限度額も低くなりがちです。
このため、独立する予定がある会社員の方は、会社員のうちにクレジットカードを作っておくことをお勧めします。
独立後の経費の支払いに関してもクレジットカードの方が記録上も便利ですし、支払いを先延ばしにできる分キャッシュフローにも少し余裕が生まれます。
本当にフリーランスになる必要があるのか
そもそも論になってしまうのですが、一度立ち返って「フリーランスに本当になりたいのか、なるべきなのか」を考えてみることも大切だと思っています。
私の場合、会社員としても、独立して一人でも仕事をしてきた経験がありますが、どちらもメリット・デメリットはあります。また、人によって合う合わない、得手不得手はあると思っています。
独立してフリーランスになること自体は、とても素晴らしいことだと思っていますが、とても大変な部分もありますし、すべての人にお勧めできる働き方ではありません。
例えばですが、「フリーランスになれば自宅で仕事ができるし、家族との時間をもっと大切にできる」といった理由でフリーランスを目指している人がいるとしましょう。
最近ではフルリモート勤務の会社も徐々に増えてきていますので、もしかすると、そういった企業に転職をすれば、別に独立をしなくても自分の理想の働き方を実現できる可能性はあります。
これはあくまでも一例ですが、なんとなくイメージで「フリーランスになろう」というのは少し違うのではと思っています。
あなたがやりたい事、理想のライフスタイル、仕事で実現したい事などをしっかりと考えてから結論を出すほうが良いと思います。
実際、私の知人にも「独立してフリーランスになろうと思っていたけど、自分がやりたい事をまさにやっている良い会社に巡り合えたから転職して会社員をやっている」といった人もいます。
独立をしてフリーランス・個人事業主になることでしか実現できないこともありますが、それだけがキャリアの正解ではないと思っていますので、立ち返って「自分の今後のキャリアをどうしていきたいのか?」を考えてみるのは良いことだと思います。