フリーランス・個人事業主から会社員へ転職するのは不利?【実体験あり】

フリーランス・個人事業主から会社員へ転職するのは不利?有利?

「フリーランスだと将来が不安だから会社員へ転職しようかな…」
「フリーランスに興味があるけど、一度フリーランスになったら、その後の転職で不利になるんじゃないか…」

こういった不安を抱えている方へ向けて、フリーランスの経歴がある人が会社員へ転職する場合のリアルな実情をお伝えします。

この記事を書くにあたりネット検索をしてみましたが、検索結果に出てくるのは「現役フリーランスで会社員へ転職したことがない方」や「転職エージェント」が書いている記事ばかりでした。このため、部分部分で「ホントかな…?」と疑問を感じてしまうような情報も散見されました。

一方、私は、フリーランスを経験したのちに実際に転職活動をして、その後、会社員に戻った経験がありますので、非常にリアルで生々しい情報をお届けできます。

もし、あなたがフリーランスから会社員へ転職することに興味を持っているけれど、どこか不安に思っているのであれば、ぜひこの記事を参考にしてみてください。

 

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  1. フリーランスから会社員へ転職するのは不利だが不可能ではない
  2. フリーランスから会社員への転職が不利になる理由
  3. 【実体験】フリーランスから会社員への転職が不利だと感じた実話
  4. フリーランスからの会社員へスムーズに転職するためのポイント
  5. フリーランスの経歴が評価されやすいのはスタートアップやベンチャー企業
  6. フリーランスの経歴が評価されにくいのは大企業
  7. 【注意点】フリーランスの経歴はキャリアに今後もずっと影響する
  8. すでにフリーランスを経験して会社員への転職を考えている人へ
  9. 今からフリーランスになろうか悩んでいる人へ

フリーランスから会社員へ転職するのは不利だが不可能ではない

大前提をお伝えすると、「会社員→会社員」への転職と比較すると「フリーランス→会社員」への転職は不利になる傾向があります。(もちろん、フリーランスとして圧倒的な実績を出されていたり、希少性の高いスキルを持っていたりする場合は別です)

しかし、不利ではあるものの、決して転職が不可能なわけではないので、その点は安心してください。

実際、私自身が数年前に「フリーランス→会社員」への転職を成功させています。そのときの転職活動の中で「フリーランスの転職は不利だな…」と感じる瞬間もありました。ただ、結果的には無事に会社員へ戻ることができています。

この記事を読み進めるにあたり、まずは前提として、フリーランスが会社員へ転職するのは相対的に不利な傾向はあるが、決して転職自体が不可能なわけではないと覚えておいてください。

 

フリーランスから会社員への転職が不利になる理由

実際にフリーランスから会社員へ戻るための転職活動を本気でしたことがある人にしか分からないことですが、フリーランスから会社員への転職が不利になるのは以下のような理由からです。

  • 面接官がフリーランスに対して偏見を持っている場合があるから
  • フリーランスとして“失敗した”と見られる可能性があるから
  • 協調性に対する懸念があるから
  • 年収面でマッチするか不明確だから

 

面接官がフリーランスに対して偏見を持っている場合があるから

ほとんどすべての面接官の方々は、一度もフリーランスを経験したことがありません。このため、フリーランスに対して偏見を持っている場合もあります。

例えば、「時間にルーズだから自由な時間に働けるフリーランスになったのでは?」、「責任感がないタイプなのでは?」、「組織で働くことが苦手そう」、「会社員を下に見ているのではないか」などです。

あなたが全く上記に当てはまらなかったとしても、残念ながら、事実としてこういった偏見は存在します。

そして、これらの偏見を持った状態の面接官が、面接の場で評価をすることになりますので、フリーランスが評価されにくくなってしまう場合があるのです。

 

フリーランスとして“失敗した”と見られる可能性があるから

特に半年~1年といった短期間でフリーランスから会社員へ転職する場合や、収入面を理由に会社員へ転職する場合、面接を受ける企業からは「この人はフリーランスとして失敗した人」と見られてしまう可能性があります。この点はフリーランスの見られ方として、非常に辛いところだな…とは正直思います。

「会社員→会社員」への転職の場合、転職前の会社の業績がどんなに悪くても、いち従業員でしかない求職者の責任は問われません。

極端な話、「いまの会社の業績が悪化して不安なので転職活動をしています」と伝えたら、「それは大変ですね…」で終わります。

一方で、フリーランスの場合は「いまのフリーランスとしての業績が悪化して不安なので転職活動をしています」と伝えたら、「それは、あなたの能力不足だからですよね?」となってしまいます。

少し理不尽に感じるかもしれませんが、世間的にはこのような評価になっています。

結果的にフリーランスからの転職理由を収入面にしてしまうと、「能力が低い人」という烙印を押されてしまう可能性もあるのです。

 

協調性に対する懸念があるから

先ほどの「偏見」とも関わってきますが、フリーランスに対して「組織で働くのが苦手」、「協調性がない人」といった懸念を持つ会社・面接官は少なくありません。

会社組織で働くときには、協調性やチームワークが必ず必要になります。

それこそ、現職が「会社員の人」と「フリーランスの人」がいたとして、面接での評価がほぼ同じくらいだったら、協調性の観点から「会社員の人」が採用されると思います。そのほうが協調性に対する懸念が少ないからです。

結局、面接官としては“未知のリスク”を取りたくないのです。

 

年収面でマッチするか不明確だから

フリーランスとして大きく稼ぐことができている方の場合、年収面で折り合いがつかず、企業として採用通知を出しにくいこともあると思います。

フリーランスとしての事業内容によっては、年度によって大きく収入が異なる場合もあるでしょう。

もし、選考を受けている企業が「この人の年収は高すぎるので、うちの会社としてはオファーは出せない」と判断してしまえば、やはり不利になると言わざるを得ません。

 

【実体験】フリーランスから会社員への転職が不利だと感じた実話

私がフリーランスから会社員への転職活動を行っていた当時、以下のような体験をしました。

こういった体験からも「フリーランスから会社員への転職は不利になる」と感じています。

 

最終面接において「カルチャーフィットに懸念がある」という理由で不採用通知

某企業で選考が進み、最終面接で社長との面接を行った時のことです。

個人的には面接内容は悪くはなかったと思いますが、結果は不採用。

その企業は転職エージェント経由で選考を受けていたので、転職エージェントを通じて不合格理由をフィードバックしてもらったところ「カルチャーフィットに懸念があるため」とのことでした。

もちろん、建前で上記の不採用理由を言われた可能性はゼロではありませんが、「この人は自社に馴染めるのだろうか」といった懸念は少なくともあったのでしょう。

フリーランス・個人事業主であるがゆえに「組織で働くこと」に対して懸念を持たれる可能性は十分にあり得ます。

 

経歴・職務内容で実績がうまく伝わらず面接で不合格

こちらは私の準備不足だったところも多分にありますが、「会社員→会社員」の転職と比べて「フリーランス→会社員」の転職の場合、実績や職務内容が伝わりづらい傾向があると感じています。

これは会社員である面接官の方が、フリーランス・個人事業主の仕事内容にイメージを持ちにくいからです。

仮に、あなたが面接官だったとして、同業他社から転職してきた人の面接を行う場合、求職者の業務イメージや実績を理解しやすいと思います。

一方で、まったくの異業種から転職してきた人を面接する場合は少し理解しにくいがあるでしょう。

これと同じように、会社員の面接官の方にとってフリーランス・個人事業主は「まったく異業種・異世界で仕事をしていた人」です。

このため、フリーランスとして実績やスキルがあっても、正しく面接官に伝わりきらないケースもあります。

 

フリーランスからの会社員へスムーズに転職するためのポイント

ここまでの話で、フリーランス・個人事業主から会社員へ転職するのは相対的に不利になる可能性が高いことは理解いただけたと思います。

ただし、仮に不利になったとしても、決して転職が不可能なわけではありませんので、その点は安心してください。

以下のポイントを意識することで、何も対策をせずに転職活動を行うより、確実にスムーズに転職活動が進むはずです。

  • フリーランスになった理由と辞める理由を整理する
  • フリーランスとしての仕事の実績を用意する
  • 協調性を発揮したエピソードを準備する
  • 会社員として頑張っていきたい固い決意を伝える

 

フリーランスになった理由と辞める理由を整理する

フリーランスに限らずですが、現職に決めた理由(フリーランスの場合は独立した理由)と、今から転職をする理由は面接の場で必ず聞かれます。

面接対策の一つとして、しっかりと準備を行っておくことが大切です。

ポイントとしては、どちらもポジティブな理由を選ぶことです。

「会社に人間関係が面倒臭かったから独立した」のが事実であったとしても、それを伝えてしまったら「私は会社組織に馴染めない人間です」と自ら宣言しているようなものです。

この辺りは、本当の転職理由の中からよりポジションなもの、印象が良いものを準備すると良いでしょう。

 

フリーランスとしての仕事の実績を用意する

Web制作やデザイナー、Webライターなどポートフォリオのようなものを用意できる場合は、それらを用意するのも良いと思います。

ポートフォリオがない場合でも、フリーランスとしての仕事で「どんな実績があるのか」、「その実績を作り出すためにどのような思考・行動をしたのか」、「そこから何を学び、今後の転職先でどう活かせるのか」をしっかりと整理しておくことが大切です。

 

協調性を発揮したエピソードを準備する

フリーランス・個人事業主に対して「協調性がない」というイメージを持っている人は、かなりの数、存在します。

また、ネガティブなイメージを持っていなかったとしても「長期的に自社で活躍してもらえるか」は、面接の一つのチェックポイントになるため、協調性については評価ポイントとして入ってきます。

この点に対して、協調性があることを伝えられるエピソード、チームで仕事を行ったエピソードなどを用意しておくと良いです。

私自身がフリーランスからの転職活動を行っていた時には、面接の場で「何かチームでお仕事をされたご経験はありますか?」といった直接的な質問をされたこともありました。

この質問に対する答えを準備をしておくだけでも、面接の通過率は上がります。

 

会社員として頑張っていきたい固い決意を伝える

「会社員→会社員」の転職以上に、「フリーランス→会社員」の転職の場合は「この人はすぐに辞めてしまうのでは?」といった懸念が生じやすいです。

一度、フリーランスの経歴がある人の場合、転職活動をしなくても、思い立ったタイミングですぐに退職してフリーランスに戻ることができてしまうからです。

このため(本心はどうであれ)、面接の場で「会社員として頑張っていきたい」という決意をしっかりと伝えるのは有効です。

 

フリーランスの経歴が評価されやすいのはスタートアップやベンチャー企業

相対的にフリーランスの経歴は不利になりやすい(評価されにくい)ものですが、中にはフリーランスの経歴を高く評価してくれる企業もあります。

傾向として、フリーランスの経歴を高く評価してくれるのはスタートアップ企業・ベンチャー企業が多いです。

スタートアップ企業・ベンチャー企業では自ら主体的に動くことが強く求められますので、独立をして自分自身で主体的に仕事を行っていた姿勢、スキル、実績を高く評価してくれることが多いです。

特に最終面接が社長で、社長本人が創業者の場合はかなりの高確率でフリーランスとしての経歴を評価してくれます。

私自身、最終面接が創業社長だった場合は、面接の場で経歴を高く評価いただけましたし、内定率も高くなっていました。

 

フリーランスの経歴が評価されにくいのは大企業

一方で、いわゆる大企業からはフリーランスの経歴が評価されにくい傾向があります。

大企業の場合、表向きは「自ら動ける人材・独立精神を持った人材を募集している」と言っていますが、あれは完全に建前です。

ほとんどすべての大企業では、社員は大きな組織の歯車の一つとして動くことが求められますので、フリーランス・個人事業主といった異分子はどうしても扱いにくい印象を持たれます。

結果的に、書類選考の段階ではじかれてしまう可能性が高くなります。

ただし、大企業であっても部門での採用権限が強く、かつ、その部門のカルチャーが“大企業っぽくない”場合は、フリーランスから大企業へ転職することも不可能ではないようです。(知人の経験談)

しかし、「フリーランス→大企業の会社員」は稀なケースであり、やはり、ほとんどの大企業はフリーランスの経歴をあまり良く評価してくれない傾向があります。

 

【注意点】フリーランスの経歴はキャリアに今後もずっと影響する

あなたが、すでにフリーランスとして会社員への転職を考えている場合でも、これから自身の経歴にフリーランスが入る予定がある場合でも、一つ覚えておいて欲しいことがあります。

それは「一度でもフリーランス・個人事業主という経歴を経験したら、その経歴はずっとあなたのキャリアに影響する」ということです。

今後のキャリアで「フリーランス→会社員→別の会社」へ転職しようとした場合も、「なぜフリーランスになったのか、そして、なぜフリーランスを辞めて会社員になったのか」といった質問はされ続けます。

良くも悪くも、経歴の中では“目立つ経歴”になるため、今後の転職時にもずっと同じことを聞かれることになる可能性が高いです。

これに関しては、特にポジティブ・ネガティブはありませんが、キャリアに与えるインパクトは大きいことだけは認識しておいた方が良いと思います。

 

すでにフリーランスを経験して会社員への転職を考えている人へ

いまフリーランスとして仕事をしていて、これから会社員への転職を考えている場合は、この記事でお伝えしたことを意識して転職活動を行うことで、会社員へ転職することは可能です。

「会社員→会社員」への転職よりも不利な傾向はありますが、しっかりと対策を行えば必ず転職は上手くいきます。

私自身も、フリーランス・個人事業主から会社員への転職活動を行っていた時は、なかなか上手くいかないこともありましたが、結果的には無事に会社員へ転職でき、その後もキャリアを歩んでいます。

ですので、きっとあなたにも良い転職先が見つかるはずです。

 

今からフリーランスになろうか悩んでいる人へ

もしかすると、今はまだ独立していないけれど、今後のキャリアの一つの選択肢としてフリーランス・個人事業主を考えている方もいるかもしれません。

この場合は、この記事でお伝えしてきた以下を踏まえた上で、フリーランスになるのかどうかを決めるのが良いと思います。

 

  • 一度、フリーランスになってから改めて会社員へ転職することは可能
  • 「フリーランス→会社員」への転職は相対的には不利になりやすい
  • 一度、フリーランスになると、その後もずっと「フリーランスだった事実」はキャリアに大きく影響する

 

最終的には、どのようなキャリアを選択するのかは個人の自由です。

しかし、安易にキャリアの選択してしまうと、その後の人生において「本当はこんなはずじゃなかった…」といったことにもなりかねません。

考えすぎても新しいキャリアを選択できなくなってしまいますが、あまりにも安易にフリーランス・個人事業主を選択してしまうのは宜しくないかな、と個人的には思っています。